北京オリンピックの不安と懸念
街が霞んでしまうほどの北京の大気汚染。
2008年夏の北京五輪は、人体への危険性を感じる大会になるかも
という予測が絶えないです。
「屋外競技の選手がかわいそう」といわれる、
ひどい大気汚染と食の安全性の問題です。
IOCロゲ会長は、
状況によって期間中の屋外競技を延期する可能性を示唆し、
英国の専門家は、
「屋外競技での世界記録樹立は不可能」と分析しています。
出場権を得ているソフトボールの女子日本代表は、
予定していた現地での直前合宿を取りやめ、
開幕直前まで国内で練習することを決めたとのこと。
時差は1時間しかないことですし、その方が正解かな。
他にも同様の行動をとる競技団体も多いとか。
「安全な日本で最終合宿したい」
という他国からの依頼が急増するかもしれません。
北京五輪開催が決まったのは、
サマランチ前会長の最後の大仕事になった2001年のIOC総会。
大気汚染は当然わかりきっていたのでしょう。
それよりも中国経済の急成長ぶりが、
五輪に商業主義を持ち込んでカネまみれにした
前会長のお目にかなったのです。
環境問題については、
過去には高地のメキシコオリンピックで提起されました。
「選手の死さえあり得る」。
標高2240メートルのメキシコシティーでの
五輪開催(1968年)が決まったとき、
スポーツ生理学の権威からそんな警告が出ました。
酸素量が平地の4分の3という過酷な条件。
IOCも配慮して、直前2週間に限っていた各国の現地合宿を、
少しでも薄い空気に慣れさせるため4週間に延長した経緯があります。
ちなみに、空気抵抗が少ないメキシコでは、
男子100メートルの9秒9や、同走り幅跳びの8メートル90など、
驚異的な世界記録が誕生しました。
高地でのスポーツ科学が確立したのです。
メキシコの高地は長くいればいるほど順応できますが、
北京は、その反対でなるべく近づかないのが得策みたい。



